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スティング
 それはあまりにも太古の映画であって、となりに始祖鳥が発掘されるかもしれんと思われるほどウスラばかな時間軸における、とんでもなく昔の映画があった。いまだもってうさんくさい「アカデミー賞」なるものの賞獲り争いを、かの『エクソシスト』とやってたなんて、実に心温まるバカ昔話である。

 その映画館の1階には「デイリークイーン」があって(ははは、最早誰も知らんだろ)、そこのホットドッグをぱくっと喰ってから映画を観て、帰りにまた「デイリークイーン」に寄って、そこの史上最強のソフトクリームを食するまでが、わたしの「映画鑑賞」であった。
 あのときも、そうやって観たね。『スティング』を。
 いつになったらこのおっさんはゼロゼロ7の首に腕時計のワイヤーを回すがごとく豹変するんだろうかとか(あ、『ジョーズ』のオルカ号の船長のことね)、バスタブのシーンで「おれは泳げないんだ」と、あえてポール・ニューマンに言わせるとか、そんなのないのかなあぁとか半分くらい思いつつも(嘘)、うるわしの「エンターテイナー」を聴きながら楽しく観ていたのでありましたことよ。
 その映画をしまいまで観て、「あ、やられたあぁ」とか、そんなことは不思議なことに思わなかった。章ごとに奇妙にディゾルヴするタイトルとか、R・レッドフォードの朝食の食べ方とか、ロバート・ショーの足の引きずり方とか、そんなこんなが渦巻いて、とっても楽しい遊園地を体感したような映画だった。個人的には、最初の方の、札束ぶひゃひゃひゃーーんのシーンがダイスキで、わかっているのにこのショットだけは何度観ても、にこにこしてしまう。
 電信読んでるJJ役のレイ・ウォルストンは、このあと、我が心の映画『大陸横断超特急』でもかっちょよかったし(もう死んじゃった)、かっちょわるいの全開で飛ばしまくるチャールズ・ダーニングは『メル・ブルックスの大脱走』における、すでにしてわたしの心の主役である。
 
 ブッチ・キャシディとサンダンス・キッドの時は、終映後、少しだけ切ないカンジで映画館の階段をおりた気がする。でも、この『スティング』のあとは、なんとも軽やかにステップを踏んで、1階に向かい、そして、あの幸せなソフトクリームを注文したような気がする。
11:38comments(4)trackbacks(0)movie
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 コメント
このページを表示したとき、一瞬、自分のブログに飛んだのかと、錯覚をおこしたバカ者です(PCの移行をしてる最中なので設定を間違えたのかと思ったあるよ)。
ちなみにわたしは、氷を砕いて顔を洗うシーンが好きです。
** だぶ * 2008/03/04 12:43 PM *
おおそうか、バッティングしてしまったようじゃね。
列車の出てくる映画をちょいと調べていたもんでね。
** MOGAMI * 2008/03/05 1:22 PM *
子供の頃は、女殺し屋挿入の意味がよくわからんかった。
実は、大人になった今でも、本当はよくわからない。
博打に弱い男が、逆転のスティングを企て成功する。実に現実的である。確立は低いが。
商品先物の世界では、つい最近まで仮設市場や模擬市場みたいなものを運営し、胴元として利益をかすめとっていた連中がたくさんいる。インドネシアやマレーシア、タイなど、オンライン取引まで行っていた会社さえある。
遊びたい奴にとっては、公設だろうが私設だろうが、打(ぶ)てればそれでいいのだ。(坊や哲より)
** 白 * 2008/03/08 10:21 PM *
「どんでんがえし」という言葉を初めて覚えた映画です。
** 短足 * 2008/03/15 9:48 PM *
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